Pre-war Guitars Co. 0-28 (2019)
- CONDITION:
- NEW
- TOP:
- Torrefied Adirondack Spruce
- SIDE BACK:
- Brazilian Rosewood
- FINGER BOARD:
- Gabon Ebony
- BRIDGE:
- Gabon Ebony
- NUT WIDTH:
- 44.5mm
- BRACING:
- Scalloped X-Bracing(Forward Shifted)
- PICKGUARD:
- Tortoise
- SCALE:
- 632mm
- BINDING:
- Ivoroid
- TUNER:
- Waverly
- CASE:
- Harptone Case
- OTHER:
- Distress Level 1
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実際のオリジナルで0サイズで14Fの28スタイルは存在しませんが、Pre war Guitarsが作ると、オリジナルが存在していればこのようなサウンドだったのかと思える程、高い完成度です。
TOPはトリファイドされたアディロンダックスプルース。
近年の材は杢目の広い物が多いですが、この材は杢目が細かく、とても良い材が使われています。
横方向の杢もとても美しく、アディロンダックスプルースとしては最高の材だと思います。
スプルースの中にはサップ(樹脂)が多く含まれています。
サップは木の中の糖分で、焼くことによってそれが硬いレジンの結晶となります。
ヴィンテージギターのトップは経年変化で上記のような状態となりますが、トリファイドシステムでは木材を焼くことでヴィンテージギターと同じ状態のトップ材にする技術です。
これによりヴィンテージギターのようにスムーズで抜けの良いサウンドを再現しています。
S/Bは美しい杢目のブラジリアンローズウッド。
色、杢目共に素晴らしい質感のブラジリアンローズウッドが使われています。
色の濃いブラジリアンローズウッドの付き板のヘッド。
ロゴなしのシンプルな仕様ですが、塗装のウェザーチェックが入っており、雰囲気がとにかく抜群です。
恐らくギターを手に取った時にじっくりと見入ってしまうポイントだと思います。
ヘッドの裏にはPRE WAR Guitars Co.の刻印。
チューナーはエイジド加工されたWaverlyのオープンバックペグです。
指板、ブリッジはエボニー。使われているのはガボン産のエボニーで、密度の高い良材がセレクトされています。
指板のダイヤモンド&スクエアのインレイは手作業で切り出された物で、ヴィンテージギター同様にハンドメイドの温もりが感じられます。
ブリッジはヴィンテージ同様にロングサドルの仕様。
ナット、サドル、ブリッジピン、エンドピンなどの細かいパーツもしっかりとエイジド加工が施されています。
サウンドホール周りには28スタイルのロゼッタ。
ボディのバインディングは経年変化の色合いを忠実に再現されたアイボロイドバインディング。
ヘリンボーンのトリムはオリジナルと同じ大きさ、雰囲気の物が手に入らないということで、わざわざ特注でオリジナルと同様のヘリンボーン飾りを用意しています。
ボディバックのセンターのジグザク飾りもオリジナル同様のもの使われています。
ここまでの細かい装飾もしっかり忠実に再現していますが、驚くのはこのピックガード。
戦前と全く同じような色合い、形を再現しています。
このピックガードはPre war Guitarsが製作しているオリジナルのピックガードで、このピックガードだけでも今世界で最もオリジナルに近いと言えるでしょう。
このギターはDistress Level 1。
ダメージ加工はされてなく、塗装のウェザーチェックのみ再現されています。
それでも外観の雰囲気は抜群で、本当にヴィンテージのようなルックスです。
このレリック加工はLevel 1、2、3、4とありますが、全て料金は同じ設定になります。
ナット幅44.5mm。ネックは綺麗な杢目のホンジュラスマホガニー。
以前はヴィンテージ同様にVシェイプのネックでしたが、最近はCシェイプになっており、
ヴィンテージのネックが苦手な方にも使いやすい仕様になっています。
ロッドはアジャスタブルロッドを採用し、ミュージシャンがツアー中でも調整がしやすい仕様になっています。
木部の接着にはニカワを使い、トップ材以外のトップとバックのブレーシング、メイプルのブリッジプレートもトリファイド加工をしてヴィンテージギターのあのトーンを再現しています。
とにかく全体的に密度の濃いサウンドで、ここまで音に説得力があるギターは他に見当たらないと思います。
0サイズのギターとは思えない程、音が太く、パワーがあります。
この印象は30年代のマーチンでも感じられることだと思います。
中音域もしっかりと綺麗に前に出ますし、高音弦の音のメリハリ、音の芯の太さ、音の伸び方は本当に30年代のマーチンそっくりです。
トリファイドされた木材の影響かオープンでしなやかなサウンドで、反応性も抜群です。
単音で弾く際も、どのポジションを強くピッキングしても音が潰れることがなく、力強く明確な反応です。
このモデルだけ弾けば、000やOMが必要ないと思える程、パワフルなサウンドです。
既にトミー・エマニュエルが000-28、Jモデルを使用しており、あのデヴィット・グリアも外観、サウンドに惚れ込んでHDモデルを使用しています。
極薄のラッカーフィニッシュで、細かいウェザーチェッキングを施したこの素晴らしい外観、熱処理された特別なアディロンダックスプルースの抜けの良い音、ニカワ接着によるオープンでしなやかな自然なサウンド。現代の技術で、ようやくここまでヴィンテージギターに近い物が再現出来るようになりました。