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Kevin Kopp Southern Jumbo Custom Red Burst (2023)

¥825,000. (税抜¥750,000.)

CONDITION:
EX+++
TOP:
Torrefied adirondack spruce
SIDE   BACK:
Cuban Mahogany
FINGER BOARD:
Brazilian Rosewood
BRIDGE:
Brazilian Rosewood
NUT WIDTH:
39mm
BRACING:
Original X-Bracing Torrefied adirondack spruce
PICKGUARD:
White 1968 custom
SCALE:
628mm
BINDING:
White
TUNER:
KLUSON
CASE:
Original Hard Case
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BLUE-G
ブルージーコーポレーション
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ケビン・コップ製作のギターで、マニアックなスペックが目を惹く2023年製カスタムモデルの中古品!

Gibsonモンタナファクトリー出身であるケビン・コップですので、ギブソンスタイルのギターが得意なルシアーですが、本機は各モデルの様々な年式でのスペックをチョコチョコとつまみ食いし、実際にはあり得ない、しかしながらも何故だか目を惹く、偏執的なスペックのギターです。

一瞬、1968年スタイルでレアカラーのJ-45を復刻したようにも見えますが、指板やバインディング、ロゼッタなどはサザンジャンボのスタイルが用いられ、ブリッジサドルもジャスタブルでは無い50年代風を採用したりしておりますので、ボディ内ラベルにはSJ(Southern Jumbo)の記載が入っております。

このように、なかなかマニアックな仕様ですが、特に目を惹くのがトップのカラーで、Gibsonでは有り得ないような木目が透けないレッドサンバーストのカラーですが、この仄かなバースト感のベタっとしたカラーリングがビザールギターのようなアンティーク感を与え、さらにケビン・コップが「Crazing Finish」と呼ぶエイジド加工が施されております。
この「Crazing Finish」は、ウェザーチェックなどの塗装のチェッキングはリアルに再現して入っておりますが、ピックウェアーなどの弾き傷や打コンなどは入れておらず、バリバリとした塗装クラックが目に付く、なかなか凄まじい仕上げです。

更に更に、このビザールな風合いのレッドサンバーストのカラーは、木目が透けないよう、アンダーにオペークホワイトのカラーを塗り、その後に極薄でレッドサンバーストを吹いて、この独特な色味を出しているのですが、本機は2023年製造の中古品で、わずかな経年で塗装が痩せ、トップに施した「Crazing Finish」のウェザーチェックが微妙に開き、アンダーのオペークホワイトが覗けてきております。

その為、レトロなレッドサンバーストに白い爪痕がザクザクと入ったかのような壮絶なルックスとなり、意図しないながらも経年で、偶然が織りなす独特な風貌となりました。

このように、ルックスが強烈な一本ですが、実は上質なサウンドを狙ってウッドマテリアルにも拘ったスペックとなっております。
トップ材には、ヴィンテージサウンドに近づける為に、熱処理を施したトリファイドのアディロンダックスプルースが使われており、サイド&バック材には近年ではかなりレアなキューバン・マホガニーが用いられております。
恐らく、スプルース&マホガニーの組み合わせでは、近年で最上の組み合わせのウッドマテリアルで、更に指板やブリッジにもブラジリアンローズウッドを用いるという、なかなか拘った仕様です。

各部の仕様も見ていくと、ケビン・コップらしいキリッとしたヘッド形状にハカランダのヘッドトップ、トラスロッドはサウンドホール側から回すタイプですので、ヘッドトップにはロッドカバーなど無く、KOPPのシンプルなパールロゴのみとなっており、ペグは3連で白い丸ツマミのクルーソンでダブルライン、何故か止めネジはマイナスネジとキワどい遊び心の入った仕様です。

ハカランダの指板にはバインディングが巻かれ、インレイはダブルパラレログラムとサザンジャンボ仕様ですが、ネックグリップはナット幅が約39mmのナローネックシェイプで、細いながらも厚みは感じる、握り込み易いグリップ感です。

ラウンドショルダーのボディシェイプには、例のレッドバーストのカラー、そこにアンティークな色合いの白く大柄なピックガードが合わさり、サウンドホールはツーリングと60年代後半風ですが、ハカランダのブリッジはアップベリーでロングサドルの仕様になっております。
ボディのバインディングは大外がアンティークなクリーム色になった白黒6層のトップと、バックは同じく白黒で4層のSJスタイルです。

塗装面の仕上げは、トップは「Crazing Finish」のバリバリとウェザーチェックが入ったエイジド仕上げですが、サイドやバック、ネックやヘッドトップは敢えて艶出し仕上げをしない吹きっぱなしのサテン仕上げで、全体的にレトロな風合いです。

この怪しくもレトロなルックスのギターを鳴らしてみると、マホガニーらしい軽快な高音のキレを持ちつつも、低域がモリモリと豊かで、ローズ系のピッと引き締まったローエンドとは違い、ブワッと包み込むような低域の、安心感を持った響きです。
かと言って、モタモタとした感は無く、全体がふんわりと纏まってグングンと前に出るような、馬力の有るトーンです。

マホガニーですがジャカジャカと強めにストロークしても付いて来てくれる頼もしさが有り、さすがは上質なウッドマテリアルを持ったルシアーメイドのギターだと感心してしまう安定感があります。

なかなかキワどいルックスではありますが、サウンドは極上で演奏性も扱い易く、けっこうフロントマンがステージで弾くと様になるギターではないかと思います。
気になる方は、是非お試しください!


「Kevin Kopp ケビン・コップ」
Kevin Koppはギブソン出身のルシアーです。
1992年からモンタナの工場で働き、すぐにカスタムショップへ加わりました。同じくギブソン出身のルシアーのジョン・ウォーカーや、マスタールシアーのレン・ファーガソンらとギブソンのハイエンドモデルの製作で活躍しました。
1989年からギブソンのアコースティックギター部門の再興をした、モンタナ工場の90年代のギブソンには、素晴らしいギターがたくさん作られていた印象がありますが、ちょうどコップが働いていた時と重なります。
また貴重なヴィンテージの大物の修理をまかせられるリペアマンとして、北アメリカや日本のコレクターの、ヴィンテージギターの修理や修復をする事で、さらに技術を磨きました。
カスタムショップで10年間働いた後、ギブソンと同じモンタナの街に工房を構え、一人で製作しています。
カスタムショップでの活躍と、ヴィンテージギターの修復の経験から、彼の製作したギターはすぐに評価され、即完売の続く人気ルシアーになっています。有名なところでは、Leo Kottke(レオコッケ)が、コップギターを二本愛用しています!!